ハピという少年は幸せになりたいと願いました。ハピの住む村には幸福草の種を見つけることができれば必ず幸せになれるという言い伝えがありました。その言い伝えを知ったハピは家を出て、幸福草を探す旅をしました。けわしい山を越え川を渡り、果てしなく続く道を進みました。幸せになりたいと願い旅を続けたハピでしたが、いくら探しても幸福草の種は見つかりません。
それから10年の月日が流れ、ハピは幸福草を探す事を諦め、村に戻ることにしました。ハピは家に帰ると悔しさと失意に満ち『僕はもう幸せになれない!!』と思い、心の中は荒れ果てていました。数日が過ぎたある日、激しい雨が降り、その雨は7日間降り続けました。あの激しい雨が嘘のように止み、大陽の光が空を照らしたその時です。この世の物とは思えない金色の美しい虹が架かり思わずハピは外に出たのです。するとハピの足元には美しい石がありました。石を拾うと、石の下に何か光る粒のようなものがありました。見てみるとそれは、ずっと探しても見つけることのできなかった幸福草の種でした。ハピは知りました。幸せは遠くにあるものじゃない。探すものでもない。自分の中にあるもの。幸福草の種は誰しもイノチの中に持っている。
『幸福草の花を咲かせることができるのも強く美しい人の心。 』
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